覇権争い勃発!「Bard」と「ChatGPT」の違いと将来性について

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みなさんChatGPT使ってますか?
自分は日々めちゃくちゃ使ってます。
よくわからないバグを聞いたり、コードをちょっと書いてもらったり、サーバーの設定について聞いたりとChatGPTに至れり尽くせりな毎日を送っています。
2023年2月現在、ChatGPTの話題で日本全国、世界中で盛り上がりを見せていますね 2023年1月にはアクティブユーザーが1億を突破し、間違いなく今最も熱い技術の1つです。
ChatGPTは「超高性能な対話型AI」で、ありとあらゆる話題について回答してくれます。
今まで人は何かを知りたいとき、Googleで検索したり、本を読んだりしていましたが、ChatGPTに聞くだけで、望みの回答が帰ってくる、そんな夢のような世界に突入しつつあります。
この技術のおかげて、必要なくなる業務がたくさん今後出てきそうです。自分もエンジニアですが、初めてChatGPTを使ったときは「エンジニアいらなくなるんじゃね?」って思っちゃいました。
ChatGPTはOpenAIというAI研究組織によって開発され、あのMicrosoftから巨額の投資を3回も受けています。またそれだけではなく、今後何年間に渡り数千億円規模の投資を行うと発表しているようです。
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1472714.html
そんなChatGPTに対抗してGoogleが「Bard」という会話型AIを発表しました。 今回は、そんなChatGPTとBardについて、違いや将来性について話していきます。
ChatGPTとBardの違い
残念ながら、この記事執筆時点(2023/2/12)現在ではBardは正式リリースされておらず、一部のテストユーザーにのみ公開されている状態です。
なので、BardについてはGoogleが発表している情報や、こうなっていくだろうという予測を元に違いを見ていきます。Bardがリリースされた際に、また正確な情報を配信していきます。
創業企業の違い
まずは創業企業や創業者等の違いです。
ChatGPTは非営利法人OpenAI IncのAI研究所OpenAIによって開発されました。
複数人の共同創業になりますが、その中にはあの有名なイーロン・マスクも含まれています。 また、現在は冒頭に言ったMicrosoftが多額の出資をしていたり、OpenAI株の49%をマイクロソフト保有していたりします。
一方BardはGoogleのものですね。Googleはラリーペイジが創業したものの、現在のSEOはスンダー・ピチャイとなっています。
スンダー・ピチャイがBardをChatGPTの対抗馬として、2023年2月に発表しました。現段階では試験版で一部のテストユーザーのみが使っているようです。
Googleは言わずとしれた大IT企業ですが、OpenAIもバックにMicrosoftがついているので、
Google vs Microsoftという構図になっていますね。
非常に面白い戦いになりそうです。
学習データの鮮度の違い
ChatGPTは2021年12月末までのデータを学習に使っており、それ以降のデータが存在しないため直近の話題には対応できていません。
2022年に起こった出来事や、対抗馬であるBardのことも知らないということになります。
試しにChatGPTにBardについて聞いてみましたが、以下のような回答となりました。
一方Bardに関しては、搭載されている対規模言語モデルのLaMDAで2023年1月までのデータが学習されていると言われています。
なので鮮度的に言うとBardのほうが良いと言えるでしょう。
ただ、ChatGPTもBardも今後学習は続けていくはずので、その差はほとんど無くなっていくことが予測されます。
正確性の違い
これらの対話型AIは過去のデータ大量に学習しており、非常たくさんの情報が入っているのですが、必ずしも正確で正しい回答が帰ってくるとは限りません。
ChatGPTは元から、
「間違った回答となる可能性がある」ということを名言しており、自身のTwitterで重要な決定で頼るべきではないと言っています。
https://twitter.com/sama/status/1601731295792414720
正確性などについては、今後もたくさんやるべきことがあるという風に考えているようです。
実際に的はずれな回答となる場合もちらほらあり、しっかりと回答に対して正しいか間違っているか判断出来る能力が必要になります。
ただ、厄介なことに、それっぽく回答してくるので判断を鈍らされる人が出てきても不思議ではないでしょう。
Bardはというと、正確であるかというとそうでもありません。
実際に公開プレビューの際に、間違った回答をしてしまい、Googleの時価総額が15兆円ほど下落したというニュースもありました。
正確性の違いに関しては、現時点ではどちらが優れている劣っているは無いようです。
両者ともに自信たっぷりに誤ったことを言ってくる場合があるので、やはり鵜呑みにしないことが重要です。
ChatGPTの話ですが、回答に対して間違っていることを指摘したら、 律儀に誤って違う回答をしてくれるので可愛らしいところも持ち合わせています。
その回答も違うことがあったりするんですけどね...。
と入っても回答の文章としては、かなりの正確性で全く違和感がない文章です。もしChatGPTを使ってない方がいたら、ぜひ使ってみてください。驚愕すると思います。
派生サービスの違い
現在ChatGPTはMicrosoftの検索エンジンであるBingに試験登載されています。ただ、現時点で任意の検索は出来ず、サンプルの検索が出来るだけになっています。
上記のサンプル質問をしてみると、以下画像のような回答が得られました。画面右側です。
BingにはGPT-4が採用されているらしく、高速に動作するとのことです。 現在一般では使えないですが、試験的に使用可能になるらしく、bing検索から「順番待ちリストに参加」することで、参加申請ができるようです。
参考: https://app-story.net/bing-waiting-list-application/
OpenAIが自ら作っているわけではないですが、いろいろな企業もChatGPTを活用したサービスを開発、発表しています。
- 記事内容を生成するサービス
- 回答生成チャットサービス
- 議事録生成サービス
Bardでは、
Bingと同様にGoogle検索にBardを活用すると発表しています。 発表では以下のような例がでてました
「星を探すのに、適切な星座は?」
こういう曖昧な検索をしたとします。何を持って適切というのかは検索をした人によって違いますよね。何を持って探すのかにも依存します。
これをBardを使った検索であれば、以下のように形をもとにしたり、輝きを元にしたりしてその人にあった提案をしてくれます。
そうすれば、検索者は「そういう観点があるなら、自分はこっちを重要視するな」という風にAIと対話しながら検索結果にたどり着くことが出来ます。これは便利そうですね
また、Googleは様々なプラットフォーム保持しているのでそれらと連携していくようです。
Youtubeの動画を使ったり、Google画像でたくさんの画像をもとにBardと連携したり、 GoogleMapを使ってより制度の高い、ルート情報を検索したりしていくようです。
Bard発表の資料で以下のようなスライドがありました
「見えるものは、すべて検索出来る」とったような意味です。それを体現するように発表では、カメラを起動して見えている風景からどいう建物なのか、場所なのかを把握することが出来ていました(動画から場所特定されるのは怖いですが...)。
また、画像からそれの色違いのものを探したりなどもしていました。テキストとあらゆるメディアが連携してくようなイメージですね。
テキストでうまく表現できないけど、検索できない場合にこれらの技術は非常に役立ってくるでしょう。画像や、動画、音声を組み合わせ、従来のテキストに知らばれない検索が可能になります。
ChatGPTは現在とても盛り上がっていますが、知らない人も多いのも事実です。自分たちのようなエンジニアであればホットな話題なので職場などではChatGPTめちゃくちゃ使っているんですが、ITとあまり関わりがない業界であれば知らない人も多くいます。
この点Googleはプラットフォームが充実しており、多種多様な年代、業種、属性の人が利用してます。 Google検索は息をするかのようにみんな使ってますし、YoutubeもYoutuberのおかげで若者を中心に非常に利用されているプラットフォームです。
これらの成熟したプラットフォームにBardが組み込まれたら、
「なんか知らないけど、すごい便利機能がついた!」ってなって、ChatGPTに到達するまでにGoogleで満足する人が増えそうな印象です。
もちろんChatGPTにはMicrosoftが付いてるので、Windowsというプラットフォーム上でなにかしてきそうではありますが(Bingは知名度はそこまで無いですが、すでに導入しかけていますしね)
サービスが稼働するクラウドベンダーの違い
最後になりますが、クラウドベンダーについて見ていきましょう。
現在サーバーのクラウド界で、大きなシェアを誇る企業が3つあります。
その3大クラウドベンダーが以下です
- シェア1位: AWS(Amazon)
- シェア2位: Azure(Microsoft)
- シェア3位: GCP(Google)
ChatGPTはMicrosoftに多額の出資を受けており完全なるバックアップ体制が取られています。 つまりMicrosoftが保有するシェア2位のAzureのインフラが味方になるということです。
これはかなり期待が持てそうですね。
またAzureはシェアがかなり拡大しており、3位のGCPには大差をつけており1位のAWSに迫る勢いです。
BardはというとGoogleなのでGCPですね。シェアは成長しているようですが、成長気味ではあるもののAzureほどではないです。
シェアが拡大しているからと言って、AIの性能が向上するかと言われればそんなことは無いと思いますが、一つの違いとして紹介しました。
ChatGPTやBardなどの対話型AIの将来性について
ここまでChatGPTとBardについて見てきましたが、将来性についてはどうでしょうか?
どちらも超大企業がついているということで、今後成長するAIであるのは間違いないですが、どちらかというとBardが今後の覇権争いには優勢になるのではないかと思われます。
現時点ではChatGPTが独占状態ですが、なんといっても天下のGoogleなので様々あるプラットフォームを活用してBardをはやらせるか、Bardと認識させずに便利なものという位置づけでGoogle自体をブラッシュアップしていくのではないかなと思われます。
両者が良い感じて競争することで、技術が更に発展し今後より良いものが使えるのは非常に楽しみですね。
エンジニアである自分も普段からChatGPTを使ってますし、周りのエンジニアやスタートアップ企業なども目をつけている分野なので、今後ますます期待が出来ます。
ただし、正しくないことをそれっぽく行ってくるとろこがあるので、それを見極める能力が必要になります。
鵜呑みにするのだけは避けましょう。上手に利用すると生産性やクリエイティビティが向上するので、どんどん使っていきたい技術ですね。
Bardが一般公開されたら、また細かい点の紹介など行っていきます。
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